« 株式相場 | トップページ | ご確認下さい »

2007年7月30日 (月)

有能な経営者 純資産比率

皆様、お元気ですか!坂上会計事務所です。

設備投資と資金調達

当事務所のお得意様には、毎年、借入がドンドン増える方があります。「銀行が自分にたくさん貸してくれる。」多くの場合、その借入は、社長さんの能力で借りられた訳ではありません。先祖から頂いた財産のおかげで借りることが出来たのです。金融機関は、担保を超えて貸してくれません。

金融機関が、お金を貸すのは、投資した後、利息をもらいながら回収するためです。まさかのときは、先祖伝来の財産を狙っています。だって、彼らは慈善事業団体ではないのです。もっとも最近は経営計画をたてキッチリ経営する可能性のある人にはお金を貸してくれる傾向になっていますが…若干。

さて、視点を少し変えてみましょう。金融機関は、どんな人に、お金を貸したいでしょうか?

返済実績のある人?返済実績の無い人?

返済実績のある人に貸したいです。金融機関は、この実績に基づいて企業をランク付けしています。

同じように、設備投資に対する回収実績のある人?回収実績の無い人?金融機関は、どちらに貸したいでしょう?

回収実績のある人です。

返済実績があるか否かは、決算書をみても直ぐには分かりません。詳しい分析が必要です。これに対して回収実績があるか否かは、ある程度分かります。

お気づきだと思いますが、返済実績と回収実績は因果関係があります。ですから財務分析においては回収実績が重視されます。ある意味一石二鳥のデ-タだからです。

それでは、回収実績を確認してみましょう。

先ず、会社経営に、お金がいくら突っ込まれているか?バランスシ-トの総資産の金額をみれば分かります。

次に、これまでに回収された金額は、いくらでしょうか?バランスシ-トの純資産の金額を見れば分かります。

言葉は、似ていますが、総資産と純資産で大違いですので、ご注意下さい。

では、回収状況がどの程度であると望ましいでしょうか?

皆さん、ここで銀行マンに変身して下さい。ある企業とお付き合いする場合にどのくらい回収している人だったら信用できますか?

100%回収済みなら無条件ですね?50%ならどう思います?では、5%だったら?嫌ですね。

この判断は実際、微妙です。ケ-ス・バイ・ケ-スです。開業から何年経っているかによっても違いますし、担保がどれだけあるかによっても違います。

よく言われる事です。企業の寿命は30年と言われます。(その後、研究開発を繰り返して勝ち残った企業は、老舗企業と呼ばれ、何百年も存続し続けるのですが…)

つまり、30年で、全回収が望まれます。健全な企業でも、開業から2年くらいは、赤字でその後、黒字体質に変貌し、回収に入ります。

これは私の経験上の勘ですが、例えば、開業10年目の企業であれば、全投資の10~20%は、回収してもらいたいです。

純資産÷総資産

(回収額÷総投資金額)

これを純資産比率といいます。

ご自分のバランスシ-トをご確認下さい。

この数字が30%を超えていたら銀行は飛んで来ます。

先程、30年で全回収が望ましいと言いましたが、当然、企業は次の投資をしている訳ですから全回収は現実問題不可能です。企業経営は、投資と回収の繰返しです。

純資産比率が、30~70%の間で投資と回収が繰り返される状態を作り上げた時、「有能な経営者」の称号が与えられます。その社長さんが人格的に有能かどうかの判断は、わかりませんが、財務の面からの指標としてお考え下さい。でも、数字は正直です。

少なくとも、会計事務所、銀行、税務署は、皆さんを「有能な経営者」と思っています。

「純資産比率30%」です。

※平成18年5月より会社法が制定され用語の変更がありました。以前は、自己資本と言われる部分が純資産に変更されております。

|

« 株式相場 | トップページ | ご確認下さい »

コメント

この記事へのコメントは終了しました。